今回は保険というものを、「必要vs不必要」、「損vs得」の面から見てみましょう。というのも、お客様から最も多く受ける質問がこの二つだからです。
「ニュージーランドって医療費タダですよね? 医療保険って本当に要ります?」
「自動車保険って強制加入じゃないって聞いたんですが、入った方がいいですか?」
「掛け捨ての生命保険ってもったいなくないですかね?」
など、保険にとって「必要vs不必要」、「損vs得」は切っても切れない課題です。
面白いのは保険といえども、一つの商品にすぎません。テレビやパソコンを買うのに、「必要vs不必要」は考えても、「損vs得」を問う方はあまりいないでしょう。女性が飛びつく流行の服や化粧品に至っては損得どころか、男性の身からすると「ホントに必要?」と首を傾げたくなる場合もありますが(笑)、その辺は不問のままポンポン買っているように見えます。
なぜ、保険という商品ばかりが、「損vs得」を問われるのでしょう?
それは形のない「保障もしくは補償」を買っているからです。目の前にある新品のパソコンや化粧品なら説得力もありましょうが、保険の場合、支払いをしても届くものといったら保険証書という紙切れぐらい。期限が来れば時効になってしまうだけの紙です。
それじゃ、「なんだかもったいないな」と思われても仕方ありません。しかし、何かが起きたときにこそ、この紙切れが物を言います。事故や病気、火災や盗難など、「まさか自分が?」という事態に直面したとき、「えっ? これも保険でカバーできるの?」と分かったときの安心感は、それまでの「元が取れない」という思いを一気に吹き飛ばすことでしょう。
これこそが保険なのです。保険とは本来、個人の財布では払い切れないような損失を補償するものなのです。
ですから、保険の「必要vs不必要」、「損vs得」は100%ご契約者次第です。同じ保険でもAさんは「なんだかもったいない」と感じ、Bさんは「入ってるから安心」と感じるかもしれません。個人の将来設計、収入、家族構成、資産は十人十色、その上、価値観、危機意識、ひいては人生哲学までとなると千差万別です。一つとして同じ状況や考えがない以上、AさんやBさんのように、すべては個人次第で、損得勘定はできません。
保険は「この金額でこれだけの保障もしくは補償が買えるなら、いいな。」と思ったときにこそ、ご契約ください。日本の生命保険にありがちな、義理や付き合いで入るものではありません。
高橋靖宏【たかはし・やすひろ】
Financial Adviser (FSP68982)
アクセレレイト・コンサルティング社所属。海外進出企業の医療及びセキュリティ・リスク・マネジメントのスペシャリストとして、海外で長らくアシスタンス会社に勤務。NZで初の日本人公認ファイナンシャル・アドバイザーとして、生命保険、医療保険、損害保険など各種保険商品とキウイセーバーを日本語でご提供しています。
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