久しぶりに最近受けた質問のいくつかをご紹介してみましょう。ご参考にして下さい。
【質問】:子供の医療保険ってありますか?入ったほうがいいんでしょうか。スターシップがあるからなくても大丈夫なものですか?
【回答】:子供も医療保険に入れます。子供用に特別な医療保険があるのではなく、大人と同じものです。ただし、子供だけでは加入できないので、親と一緒に同じプランに加入します。親子でプランを変えることはできません。その代わり、子供の保険料は大変お得な設定で、保険会社やプランにもよりますが、0~20歳までの間は毎月の保険料がだいたい10~25ドルです。
既往症のない子供の場合、生まれつきの先天性の病気以外はすべて保険でカバーされるため、大人になってガンや心臓病など深刻な病気になっても、保険加入を続けている限り、すべて保険の対象になります。
オークランドには小児科専門の公立病院スターシップがありますが、需要に供給が追いついていません。これは公立病院に共通する問題です。そのため子供でも大人同様に順番待ちがあり、いつ治療できるかは待っている患者数や病気の深刻さによります。お子さんでも医療保険に加入して、万が一のときは保険を使ってすぐに私立病院で治療を受けられるようにしておくことをお勧めします。
【質問】:医療保険は保険に入る前の病気はカバーされませんよね?病気があったことを黙って加入したらどうなりますか。何年も前に治っている病気まで言わないといけないものなんでしょうか。
【回答】:保険加入以前に発症していた疾病や症状、検査によって疑いを指摘されていたもの全てを既往症といい、現在も治療中か完治したかにかかわらず、すべて同じ扱いになります。既往症があるのに、それを申告しないで保険に加入すると、告知義務違反になります。どの保険会社も全ての既往症を申告することを加入の条件にしています。
そして、申告したものを既往症として保険の対象外にするかどうかは、保険会社の審査部門が医学的見地から判断します。
違反が発覚するのは、保険金請求を受けた時に保険会社が医者に問い合わせるからです。誰でも医者にはほんとうのことを言うので、医者の記録から告知違反がわかります。違反の発覚を恐れて、日本の医者から処方されている薬など長年服用している薬があるのを黙ったまま、別の薬を服用し始めるのは大変危険です。
違反がわかると保険会社は契約を破棄します。もしも保険を使って治療をしているものがあれば治療が中断してしまいます。他社に切替えて契約しても、医者の記録を書き換えることはできないので、再び医療保険に加入することは難しいでしょう。どこまでを既往症とするかの判断は難しいですが、担当者によく相談の上、できるだけ正確に申告して下さい。
また保険会社やプランによっては、一部の既往症を一定期間の間に再発しなかったことを条件に既往症リストから外す場合もあるので、これも担当者に説明した上でどこの保険会社やプランがいいか相談してみて下さい。
高橋靖宏【たかはし・やすひろ】
Financial Adviser (FSP68982)
アクセレレイト・コンサルティング社所属。海外進出企業の医療及びセキュリティ・リスク・マネジメントのスペシャリストとして、海外で長らくアシスタンス会社に勤務。NZで初の日本人公認ファイナンシャル・アドバイザーとして、生命保険、医療保険、損害保険など各種保険商品とキウイセーバーを日本語でご提供しています。
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