タイトルを見て、「今までなかったの?」と思われることでしょう。そうなんです、NZには今まで、特約としてはガン保険に準じるものがあったのですが、7月より独立した保険としてガン保険が登場しました。なぜ今までNZにはガン保険がなかったのでしょう。
【理由その1:医療保険】
まず、NZの医療保険は通常、病気の種類にかかわらずカバーするので、ガンも対象になります。(注:保険料の安い医療保険の中には化学療法や放射線治療などのガン治療を含まないものもあります)医療保険に加入してからガンを発症した場合、加入を続ける限り治療費が保険の対象になります。なので、医療面で特にガンにしぼった保険はありません。
【理由その2:特定疾病保険】
治療は医療保険でカバーできたとしても、仕事や家事ができなくなる分、収入が減ったり出費が増えたりと、ガンに限らず大病を患うと病状の次に問題になるのが、金銭的な負担です。
こういうときには特定疾病保険、NZでは通常トラウマ保険という覚えやすい名前で呼ばれている保険があります。これはガン・心筋梗塞・脳卒中といった三大疾病以外に、約40種類の病気にかかった場合(病気の種類に関しては保険会社により異なります)、事前に定めておいた保険金がまとめて支払われます。
【三大疾病の保険金請求はガンが圧倒的】
統計によると、三大疾病の保険金請求は件数ではガンが3分の1ながら、金額では3分の2になります。特に女性の場合は保険金請求の80%以上がガンです。つまり、特定疾病保険は圧倒的にガンに利用されています。これはこの保険の特徴として、「発症してから14日間生存していること」という条件があるためで、心筋梗塞や脳卒中の場合、この条件を満たすことができない場合も少なからずあります。
【ガンに特定した保障】
特定疾病保険では必ずガンが対象になるので、医療保険と合わせて入っていたら、万が一ガンになってしまっても、医療面、金銭面で心強いはずです。しかし、ガンでの請求が圧倒的に多いこと、闘病の面でも最も長くなる可能性が高いことを考えて、
「ガン家系なのでガンだけを保障の対象にしたい」
「特定疾病保険よりも保険料を抑えたい」
「日本で入っていたので、NZでも入りたい」
といった声もあります。そんなニーズにぴったりなのがガン保険なのです。
【保険料と保険金の一例】
ガン保険に加入すると、ガンを発症した場合、事前に設定した保険金が支払われます(小さな皮膚ガンなど一部の病状には条件がつく場合もあります)。
保険料と保険金の一例(非喫煙者の場合)をご紹介すると、月々の保険料を最低保険料の12.5ドルにした場合、受け取れる保険金は40歳の男性で8万5,000ドル、女性で4万8,000ドルになります。これより年齢が下がれば保険金が増え、上がれば減ります。
逆に保険金を10万ドルに設定してみた場合、月々の保険料は40歳の男性で13.74ドル、女性で23.98ドル、45歳ではそれぞれ27.74ドルと37.36ドルになります。
(同年齢だと同額の保険料に対して女性が受け取れる保険金が少ないのがおわかりかと思いますが、これは50歳ぐらいまでの女性がガンになるリスクが高いことを反映しています)
新しい商品なので、ご質問やお問い合わせは直接どうぞ。
高橋靖宏【たかはし・やすひろ】
Financial Adviser (FSP68982)
アクセレレイト・コンサルティング社所属。海外進出企業の医療及びセキュリティ・リスク・マネジメントのスペシャリストとして、海外で長らくアシスタンス会社に勤務。NZで初の日本人公認ファイナンシャル・アドバイザーとして、生命保険、医療保険、損害保険など各種保険商品とキウイセーバーを日本語でご提供しています。
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