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第201回  盗難被害にご注意を 

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先日知り合いと話していたら、知り合いのお母さん(60代後半)が同年輩の友達と大きなショッピングモールを歩いていたら、突然警備員に呼び止められたそうです。何かと思ったら、彼女たちが提げていたショルダーバッグが引ったくりに狙われやすいので、「気をつけるように」という注意でした。
 
 その数日前、「1日で5件も引ったくりがあった」と警備員が言っていたそうです。「それだったら、もっと注意を喚起できないものか」と知り合いは憤慨していましたが、モールとしては買い物客の安全も守りたいでしょうが、評判も守りたいのか、大々的にポスターを貼ったり、館内放送を流したりはしていなかったそうです。
 
 モールは人目が多い一方で、横道が多い構造でもあり、集団でやってきて後から不意に引ったくられ、何人かがバラバラに走り出して散り散りになったら、お手上げでしょう。特に高齢者となったら、ケガがないだけ幸いと思えてしまいそうな状況です。若くても子供さんを連れていたり、ハイヒールをはいていたり、とても追いかけられるような状況ではないでしょうし、逆に追いかけることでもっと危険な目に遭う可能性もあります。
 
 覚えている方も多いかと思いますが、数年前にモールのパーキングでバッグを引ったくられた女性が犯人を追いかけ、小学生のお子さんの目の前で、犯人の車にひき殺されるという大変惨い事件もありました。状況にもよるでしょうが、追いかけることで危険を高めてしまうことにもなりかねません。
 
 モールの警備員によれば、狙われているショルダーバッグは肩に掛ける部分が長く、2本になっているタイプだそうです。同じようなバッグを持っていたらぜひ注意してください。紐が長いのでつかみやすいのでしょう。
 
 最近、お客様の店舗でも被害がありました。営業時間外でドアをしっかり施錠していたにもかかわらず、犯人はカギを壊して侵入し、レジも壊して売上金を盗んでいきました。お店の売上げなので、いくらレジに残っていたかが簡単に証明できたので、ビジネス保険(その内の財物損害保険)を申請して、免責分を差し引いた残りの金額は保険でおりました。
 
 犯人は多分、無人だと思って侵入したのでしょうが、実はその時にお店の奥には従業員の方がいたのです。幸いお互いまったく気がつかず、それ以上の被害はありませんでしたが、万が一鉢合わせしてしまったら、と思うと恐ろしいです。
 
 飲食店、小売店などはレジのカウンターの下に、パニックボタンを付けることをお勧めします。ボタンを押すと警報が鳴るだけのものや、警備会社に通報されて警備員が駆けつけるものまであります。持ち歩けるタイプもあるので、店舗が広かったり、構造的に視界が悪い(2階部分がある)などの場合は、店のマネージャーにも携帯させるなどの自衛策もぜひご検討下さい。

 

高橋靖宏【たかはし・やすひろ】
Financial Adviser (FSP68982)

アクセレレイト・コンサルティング社所属。海外進出企業の医療及びセキュリティ・リスク・マネジメントのスペシャリストとして、海外で長らくアシスタンス会社に勤務。NZで初の日本人公認ファイナンシャル・アドバイザーとして、生命保険、医療保険、損害保険など各種保険商品とキウイセーバーを日本語でご提供しています。

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