【けっこう加入していない日本人】
保険の話のついでに、よくお客様とキウイセーバーの話をします。そういうものがあることも知っているし、興味もあるけれど、「入っていない」という日本人は今でも多数派です。このコラムを読みながら、「自分もだ!」と思う人もいるかもしれませんね。なぜ興味があっても入らないのでしょうか。いくつか理由があります。
【入らない理由】
「いつまでNZにいるかわからない」
「若いから老後のことがピンとこない」
と、なんとなく先送りしているケース。このタイプは「30代」「独身」「男性」が多いです。
もっと現実的に、
「週20ドルでも将来のためではなく、今使いたい。」
という理由で、入っていないというより「入る気がない人」もいます。週20ドルなら年間1,040ドルになります。「それだけあったら別のことに使いたい」というのです。
【一番の理由】
しかし、キウイセーバーの説明をし始めると、「入る気がない人」の中にも興味を示す人がでてきます。ほんの数十分で気が変わるのは、どうしてでしょうか。実は日本人がキウイセーバーに入らない一番の理由は、「よく理解していない」ことではないかと思うのですが、いかがでしょう。
【20ドル貯金したら50ドル貯まる】
「毎週20ドル貯金したら50ドルずつ貯まっていく銀行」があったら、皆さん預金したくなりませんか?さらに金利もつくので、50ドル以上に増やすこともできます。これが勤め人にとっての今のキウイセーバーの現状です。具体例で見てみましょう。
年収:5万2,000ドル
企業と従業員の最低拠出比率:年収の各2%
従業員の積立額:年間1,040ドル(5万2,000ドル×2%)、週20ドル(1,040ドル÷52週)
企業の拠出額:年間1,040ドル(従業員の積立額と同額、週20ドル)
国の拠出金:年間520ドル(従業員の積立額年間1043ドルを上限にその半分、週10ドル)
自分が週20ドル積み立てれば、勤務先も20ドル、国が10ドルずつ一緒に積み立ててくれ、それらは加入者個人のキウイセーバー口座に入るので、加入者のものになります。これが「毎週20ドル貯金したら50ドルずつ貯まっていく銀行」の例えで、自分ひとりで貯金しているのとは比較にならない速さで貯まっていくわけです。
【2013年4月からは週70ドル貯まる】
2013年4月からは企業と従業員の最低拠出比率が年収の3%に引き上げられるため、上の例で自分が週30ドル積み立てれば、勤務先と国の分を合わせて週70ドル、年間3,640ドル貯まる計算になります。夫婦で年収が同じであれば、2人合わせて7,280ドルです。貯金だけではなかなか貯まらない金額ではないでしょうか。
【キウイセーバーでマイホーム】
キウイセーバーは年金の一種ですから65歳まで引き出すことはできませんが、条件を満たせばマイホーム購入時に自分と勤務先の積み立て分を引き出して、購入代金に充てることができます。さらに加入年数に応じて、国から頭金への補助金の給付を受けることができます(加入3年で3000ドル、4年で4000ドル、5年以上で5000ドル)。これも夫婦だったら2倍、加入5年で1万ドルになります。(詳しくはリンク先をご参照)
http://www.hnzc.co.nz/rent-buy-or-own/buying-your-first-home-with-kiwisaver/buying-your-first-home-with-kiwisaver
キウイセーバーは老後のためだけのものではありません。若い方もぜひご加入を!
高橋靖宏【たかはし・やすひろ】
Financial Adviser (FSP68982)
アクセレレイト・コンサルティング社所属。海外進出企業の医療及びセキュリティ・リスク・マネジメントのスペシャリストとして、海外で長らくアシスタンス会社に勤務。NZで初の日本人公認ファイナンシャル・アドバイザーとして、生命保険、医療保険、損害保険など各種保険商品とキウイセーバーを日本語でご提供しています。
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