7月になりました。今年も半分過ぎてしまったと思うと早いものです。今回もキウイセーバーに関する「よくある質問」を続けます。
【質問】:主人がキウイセーバーに入っていますが、私と子供は入っていません。1,000ドルのボーナスは魅力ですが、主婦や小学生でも入ったほうがいいのでしょうか。勤めていなくても加入するメリットって何ですか?
【回答】:この手の質問はよく受けます。お子さんが小さい場合は特に考えてしまうでしょう。この答えは「入ったほうがいい」「入らないほうがいい」と言い切れるものではなく、参考になるような例を挙げてみますので、各人でご検討下さい。
まず主婦でお子さんが小学生というと、30~40代が中心になると思いますが、7月に入って「キウイセーバー計算機」もアップデートされたところなので、専業主婦が65歳までにいくら貯められるか、シュミレーションをしてみましょう。
キウイセーバー計算機のリンク
http://www.sorted.org.nz/calculators/kiwisaver-fees/
毎週の積立額:10ドル
35歳の場合:8万9,049ドル
40歳の場合:6万2,101ドル
毎週の積立額:20ドル
35歳の場合:13万1,470ドル
40歳の場合:9万1,540ドル
数字を見てお分かりかと思いますが、年齢が若いと積立期間が長くなるので、かなり貯まるものです。特に毎週の積立額を10ドルにした場合、年間520ドルになりますが、この7月から国の拠出金(国がキウイセーバーを積み立てている人に支払うものでTax Creditと呼ばれていますが、納税しているかどうかは関係ありません。自分の積立額の50%、年間上限額521ドル)になったので、毎週10ドル積立てれば、国からは半分の$260もらえる計算になります。
つまり1年間に自分で520ドル積み立てると、国からも毎年半額がもらえて積立額を1.5倍にしていくことができます。老後のための積み立てであれば、銀行預金より絶対にお得なのがおわかりでしょう。
「それでは、もっと若い子供では?」
となるところですが、18歳未満の子供は国の拠出金が支給されないので、自分の積み立てと加入時にもらえる1,000ドルのボーナスが口座に入るだけです。
キウイセーバーはいったん口座を開くと、口座を設けたプロバイダーに毎月口座管理料(平均3ドル)を払わなければなりません。口座の残額が少ないと運用益も少なく、どうしても口座管理料が割高になってしまいます。積み立てをしないで放置しておけば、ボーナスから口座管理料が引かれていきます。
そのため小さいお子さんの加入に対しては、よく検討されることをお勧めします。「子供に貯金の大切さを教えたい」というのであれば、子供向けの銀行口座で貯金をさせて金利が付くのを見せたり、どうしても欲しい物があったらお金をおろして実際に買わせるなどして、貯金を実感させることができますが、キウイセーバーは65歳まで動かせません。
キウイセーバーのメリットは加入時の1,000ドルのボーナス以上に、自分で積み立てれば国や、勤め人であれば企業も一緒に積み立ててくれる点です。なので18歳以上であれば、仕事をしていなくてもぜひ加入して実際に積み立てもして、今ある特典をフルに活かしてみてください。
高橋靖宏【たかはし・やすひろ】
Financial Adviser (FSP68982)
アクセレレイト・コンサルティング社所属。海外進出企業の医療及びセキュリティ・リスク・マネジメントのスペシャリストとして、海外で長らくアシスタンス会社に勤務。NZで初の日本人公認ファイナンシャル・アドバイザーとして、生命保険、医療保険、損害保険など各種保険商品とキウイセーバーを日本語でご提供しています。
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