ご興味ない方には申し訳ないですが、再び生命保険の話をします。7月からの生命保険に対する新たな課税に伴い、生保各社は続々と保険料見直しを打ち出してきています。今回はこの時期に保険の見直しや加入を真剣に検討されている方への追加情報です。
まず、現在の状況は、私の知る限り以下のとおりです。
A社:7%の値上げ決定
B社:10%の値上げ決定
C社:10~15%の値上げ決定
D社:保険料は当面据え置き
それ以外:具体的な発表なし
具体的な発表をしていない生保の中でも、現在の保険料計算ソフトの有効期限が6月30日までのところもあり、7月から新保険料が導入されるのはほぼ確実のようです。
予想以上に各社一斉に7月から保険料を見直すことになりました。周到な準備をしていない限り、容易に吸収できる負担幅ではないようで、各社横並びの傾向は否めません。
ただし、値上げ幅は新聞で報じられたような25%などという大幅なものにはなりませんでした。これは既存顧客に対しても、契約更新時(一般的には一年毎)には随時新しい保険料を適用していくことで、新規顧客の負担を軽くしているためだと考えられます。
「それでは税制変更に向けた5年間の移行期間の意味がない」と、既に加入している方は不満を持つかもしれませんが、この移行期間はあくまでも税務署と保険会社の間のでもので、保険会社が顧客に対して新税の影響をどう振り分けるかは各社各様です。
各社の動きで一つだけはっきりしていることは、7月以前に加入していても、以降に加入しても保険料の設定は変わらず、課税分の負担は既存と新規顧客の両方で負うということです。
こうなると値上げ分の影響を受けないようにするためには、保険期間(保険料固定期間)ができるだけ長い保険に加入し、更新の時期を先延ばしすることに方法が限られてきます。これまでも取り上げてきたように、10年満了型(保険料払込期間10年)の保険に加入すれば値上げの影響を10年間先延ばしすることができます。「70歳満了型」「80歳満了型」などであれば、ほぼ生涯、影響を受けずに済みます。(保険料払込期間の保険料はいずれも据え置き)
こうした保険の具体例は既に示しているので、リンクをご覧下さい。
第110回 保険期間の長い生命保険で値上げに対抗-生命保険編
http://www.nzdaisuki.com/column_insurance/detail.php?issue=110
第111回 保険期間の長い生命保険のもう一つの利点-生命保険編
http://www.nzdaisuki.com/column_insurance/detail.php?issue=111
高橋靖宏【たかはし・やすひろ】
Financial Adviser (FSP68982)
アクセレレイト・コンサルティング社所属。海外進出企業の医療及びセキュリティ・リスク・マネジメントのスペシャリストとして、海外で長らくアシスタンス会社に勤務。NZで初の日本人公認ファイナンシャル・アドバイザーとして、生命保険、医療保険、損害保険など各種保険商品とキウイセーバーを日本語でご提供しています。
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