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第52回  ワーホリや短期滞在者の自動車保険 

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前回からの続きで、ワーキングホリデー、留学、子弟の留学に付き添うガーディアン(保護者)、長期観光など一時的な滞在者の自動車保険の話をします。
 
「友人は入れたのに自分は断られた。」
というお問い合わせをよく受けますが、なにを基準にしているのかはっきりしないまま断られるのは、慣れない外国では特に負担に感じられるでしょう。オークランドなど大都市であれば保険会社数社に直接出向くこともできますが、地方となると店舗を構えているのが1社のみ、他は電話での問い合わせ・申し込みのみというところもあります。
 
 しかし、ニュージーランドには自動車保険専門の保険会社もあります。このコラムは特定の保険会社の宣伝を目的としていないため、具体的な社名等は控えますが、日本人向けにもサービスを提供しています。専門保険会社のメリットは、すべてのドライバーを受け入れている点です。
 
 外国人の場合でも、保有ビザ・免許の種類(国際免許かNZ免許か)、滞在期間、年齢にかかわらず加入できます。そのため、数ヶ月の短期滞在といえども、事故のときに相手の車や壊した物を補償する「対物賠償保険」(いわゆる「サード・パーティー保険」)で最低限の補償を確保しておくことをお勧めします。保険があれば、相手との交渉窓口が保険会社になるので、言葉の壁で不利な状況となることを回避する利点もあります。
 
 料金は年齢と加入期間によって決まります。若いドライバーであればあるほど運転歴が短いとみなされ保険料が若干高めになり、年齢が高くなれば安くなります。これはどの自動車保険でも同じです。加入期間は3ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、1年の間で選ぶことができますが、最短の3ヶ月に加入し、2ヶ月間旅行してそのまま帰国してしまうこともできます。1年以上滞在する場合は通常の自動車保険同様、必要期間を更新します。
 
 サード・パーティー保険の場合、相手の補償のみを対象にするため、ご自分の車の種類や年式によって料金が変わることはありません。またこの自動車保険専門の保険会社の場合、免許の種類、居住地域も問いません。(ただし、通常の保険会社は免許の種類、事故発生率の違い等で居住地域によっても料金が変わるのでご注意下さい)
 
「そんなにいい保険なら居住者にもいいのでは?」
と思われるかもしれませが、加入条件を緩めている代わりに、保険金請求をする場合の免責と呼ばれる自己負担金が若干高めに設定されているため、高額の補償が必要になる場合は心強いですが、ささいな接触などでは修理費が免責額と同等かそれ以下になる場合もありえます。
 
 ですから居住者の場合はNZ免許に書き換え、通常の保険会社から加入する方が保険料や免責が安くつくことでしょう。特に交通量の少ない地方では割安感が強いと思います。同じ自動車保険でも保険会社や対象とする人により、内容も料金も異なります。いずれにしても無保険状態は心細いものです。「今までドキドキしながら運転していました」というお客様の声もよく聞きます。ハンドルを握る以上は、ぜひ保険加入を!
 

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 このコラムでは、みなさまからの保険に関するご質問を受け付けております。関心
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高橋靖宏【たかはし・やすひろ】
Financial Adviser (FSP68982)

アクセレレイト・コンサルティング社所属。海外進出企業の医療及びセキュリティ・リスク・マネジメントのスペシャリストとして、海外で長らくアシスタンス会社に勤務。NZで初の日本人公認ファイナンシャル・アドバイザーとして、生命保険、医療保険、損害保険など各種保険商品とキウイセーバーを日本語でご提供しています。

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