サモアで行われたマヌ・サモア対オールブラックスのテストマッチ、16対25でサモアは敗れたが、世界チャンピオンを招いてのサモアでの試合に、島中は大熱狂に包まれ、あたかも勝ったような雰囲気であった。
オールブラックスはサモアに到着した夜から、ヒーローとしての大歓迎を受けた。
試合が始まる前から、アピアの通りでは、「Go Samoa!」「Go All Blacks!」の歓声が方々で上がった。多くのサモア国民は、自国ナショナルチームと同様にオールブラックスもサポートし、勝ち負けは問題ではないという姿勢である。
試合前は、フランスで交通事故で亡くなったジェリー・コリンズを悼んでの1分の黙とうが行われた。コリンズはサモア生まれ、オールブラックスの英雄であった。
試合開始直後の大歓声はまるで咆哮。マヌ・サモアが得点を上げた時は、歓声はたっぷり1分も鳴りやまなかった。会場のアピア・パークはこの試合のために改造されたが、収容最大人数を詰め込み、8,104枚のチケットは売り切れた。