ニュージーランド人以外の入国が禁じられ、ニュージーランド行きの飛行機も激減する中、海外にいるニュージーランド人は、可及的速やかに帰国するよう呼びかけられた。その声に応じるべき海外在住、旅行中のニュージーランド人にとって、帰国は次第に困難を増してきた。

ペルーのマチュピチュを旅行中のブリジット・プロアさんと夫のトーマス・ギレスさんは、先週世界の国々が次々と国境を閉鎖するニュースを耳にして、自分たちも残り5ヶ月の休暇をキャンセルし速やかに帰国する準備を始めた。しかしペルーが国境封鎖を発表した時、わずか24時間以内にこの国を去り、ニュージーランド行きの飛行機を見つけるのは不可能だった。「オンラインでフライトを予約しようと一晩中試みましたが、サイトがクラッシュし続けどうしてもできませんでした。翌日、朝4時に空港に行きました。すでに人でいっぱいでしたが、何とかクスコからリマへのフライトを予約しました。ところがカウンターに行ったら、その便がキャンセルになったと言われたのです」とブリジットさん。「10時間後に何とかリマに飛び、そこから接続線を探すつもりでしたが、フライトは全くなく、私たちはホテルに留まり自主隔離するよう言われたのです」彼らは今やリマから出てゆくこともできず、パスポートとホテルの鍵を持ちマスクをして1日1度だけ外出できる状態。ペルーの国境は空も海も少なくとも15日間閉鎖されるが、旅行者を連れ帰るためのチャーターフライトは入国を許可する。彼らが帰国できる望みは、ニュージーランド政府がペルー政府と交渉し何らかのフライトを調整することだけだと、ブリジットさんは考える。

「もちろんその費用は私たちが払います。税金を使おうなんて思っていません」とブリジットさんは述べている。