英語の面接に実際にコーヒーを作りをするバリスタのトライアルってどんなものなんだろう…?
このコラムでは、バリスタの面接やトライアルの実体験に基づいた、バリスタとして採用されるためのアプローチ方法やポイントについて具体的に詳しく説明していきます。
面接・トライアル編としてのコラムを予定していましたが、想定以上のボリュームになったので、面接とトライアルの前後編コラムで解説していきます。
面接の前からもう戦いは始まっている!【面接前の下準備を徹底する】
①カフェについてリサーチする
面接のオファーもらっちゃった♫ でも、そのまま面接に行…ってはいけません!
まずは面接にいく前にそのカフェについて徹底的にリサーチを行います。
リサーチと言ってもお店の場所や営業時間では無く、バリスタ目線でお店をリサーチします。
- ◎使用しているものをリサーチ
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- どこのコーヒー豆を使っているか(焙煎所のWebサイトもチェックする)
- エスプレッソマシン … YoutubeやInstagramを使ってどんなふうにエスプレッソマシンを使うかをイメージトレーニング
- グラインダー … コーヒー豆の挽目の調整方法
実際のトライアルの際にスムーズに使えるための事前リサーチとイメトレはとても重要です!
使用しているエスプレッソマシンやグラインダーはWebに掲載されている店内写真から案外わかるものです。
面接の次のステップのトライアルでは、実際にコーヒーを作りますが、ほとんどのお店はまずはどのような Work Flow(作業の順番)でコーヒーを作るかを見せてくれます。
なので、使い方を丸暗記する必要はありません(そもそもお店ごとにボタンの設定等が異なる)が、お店のエスプレッソマシンにどんな特徴があるかを事前に知っておくことによって実際のトライアルでスムーズに動くことができます。
- 【面接の際に、採用担当者に事前に調べてきたことをアピールすることで好印象を与えることもできます】
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- しっかりこの子調べてる→どこのカフェでもいいんじゃなくて、うちのカフェで働きたい想いが感じられる!
②メニューを把握する
- ◎カフェのWebサイト、GoogleやZomato(ニュージーランド版食べログ)などで店情報を調べて、Drink と Food メニューをチェック
- ◎実際にお店にお客様として行ってサービス受けてみる
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- コーヒーは美味しいか?どの程度のクォリティのコーヒーか?
- FOH(ホールスタッフ)のサービスは?
- バリスタはどのように動いているか?
- 【実際のサービスを受けて考えること】
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- 自分が働いているところをイメージ
- 働きたい環境であるかを判断する
- お客様として感じるカフェのサービスの改善点を考える
③リサーチから雇用主に対しての質問を考える
質問がある=事前調査をして疑問点がある=そのカフェで働くことに興味がある!
- ◎質問の例
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- どんなトレーニングが受けられるのか?
- バリスタは何人くらいいるのか?
- コーヒー豆の注文やエイジングの管理は?
- なぜこの焙煎所のコーヒー豆を選んだのか?
- 客層やピーク時間は?
- サービスで1番大事にしていることは?
特にあなたが、自分がバリスタとして働く場所として、カフェのサービスやコーヒーの味にこだわりがあるなら、自分に合ったカフェなのかを確認するためにも質問をしましょう
参考
まいきーは現在勤務しているカフェに面接が決まった際に上記の情報をリサーチを行い、実際カフェにお客さんとして行きサービスを受けました。
結果、面接でいろんな質問ができ、実際に飲んだコーヒーや受けたサービスの感想から
- 自分ならこんなコーヒーを提供したい
- 販売しているプロダクトについて学びたいのでトレーニングを受けたい
など、いろんなアプローチを行うことができ、そのカフェで働きたい本気度をアピールできました。
バリスタ面接の経験者がおすすめする【面接のポイント4つ】
面接ポイント①最低限聞かれる事への回答を準備しておく
- ◎週に何回、いつ働けるかを明確に伝える
- ・雇用主としては、シフトを入れやすい人材がもちろんベストです。
- →特にホスピタリティ業界は週末必須のところがほとんどです。
- ・週末でも特別な理由があれば休みにしてもらえる場合もあります。
- 例:日曜日にお祈りのために教会に行かなければならない
- ・CVに土日NGと書いても雇用者は結構な確率で見ていません笑
- →まいきーも明確に書きましたが面接で週末休みは固定では無理と言われました。
しかし交渉の結果、最低1日は他のバリスタも含めて週末休みがローテーションで入るようにシフトを組む努力をすると言われました。
- ◎ビザの種類
- →ビザの有効期限、学生ビザであれば週何時間まで働けるかなど
- ◎お給料交渉
- →どのくらい欲しいかを聞かれるので、あらかじめ考えておく
しっかりと希望の賃金を伝えないと最低賃金のスタートになるので注意する - ◎日本での接客業やバリスタとしての経験(バリスタスクール含む)
面接ポイント②バリスタのお仕事に関する質問を用意しておく
- ①業務内容を確認する
- ◎パターン1:バリスタ専任
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- 基本バリスタ業務しかやりたくない人はここをしっかり確認する
- 細かくポジションごとの業務が決まっている、大きめのカフェに多い(Floor- Runner- Till - Cabinet - Barista など)
- ◎パターン2:バリスタ業務含むオールラウンダー
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- 小さいカフェだと、すべての業務を行うこのパターンが多いです
- コーヒーも作りたいけど、お客さんとコミュニケーションもたくさん取りたい人にはおすすめ
- ②何人バリスタがいるか
- ピーク帯はマネージャーやヘルプバリスタがサポートに入るのか?
- ③1日に平均何キロのコーヒー豆を消費するのか?
- ④どんなことにこだわっているのか?カフェが一番大切にしていることは何か?
- 人によっては、
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- 時間が経つのもの忘れるくらい忙しいカフェでバリバリ働きたい
- 1杯1杯のコーヒーを丁寧に淹れて、お客さんとのコミュニケーションもじっくり楽しみたい
- 豆の焙煎から行っているこだわりの強いカフェで働いて自分の知識や経験を広げたい
- とバリスタとして働く目的も様々だと思います。
- しっかりと自分の要望にマッチした職場を見つけるためにも、自分の疑問をクリアにする質問を用意しておきましょう。
面接ポイント③自分がどんな経験をして・何ができるかを明確に伝える
雇ってもらうからには、
- あなたが何をそのカフェでできるのか?
- カフェがあなたを雇うことによってどのようなメリットがあるか?
を伝えることが必要です。
◎バリスタ学校卒業者
- ①学校で学んだことや習得した技術
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- ラテアート
- エスプレッソマシンやグラインダーの掃除の仕方
- 効率よくコーヒーを作る方法
- グラインダーの調整方法
- *パーフェクトに上記のことが現時点でできてなくても構わないので、
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- 自信を持って学んだこと
- 意欲的に新しいことも学んでいきたい
- ことをアピールしましょう。日本ではみなさん自信の経験や技術を過小評価・謙遜して、面接で伝える傾向がありますが、海外ではマイナスイメージです。
- 「英語は全然しゃべれないけど」
- →(採用者:しゃべれないんだ、じゃあお客さんとコミュニケーションは無理だね)
- 「学校で学んだだけで、まだ自信ないですが…」
- → (採用者:自信ないんだ…努力して成長する意欲とか、アピールとかないのかな?)
- 基本的にポジティブな言い回しで自分自身をアピールしましょう!
- ②日本での職務経験でバリスタのお仕事で役立つことについて
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- 接客業の経験
◎バリスタ経験者
- ①過去にどんなカフェで働いていたか
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- 使用していたエスプレッソマシン・グラインダー
- 一人で1日何キロ豆分の注文をhandling できるか(効率よくコーヒーを作れるか)
- バリスタ業務でどんなことが自分にできるか
- *例:まいきーの場合
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- 新人Training
- コーヒー豆の注文やエイジングの管理
- エスプレッソマシンOpening/Closing
- Pour-over coffee
- Cold Drip
- ラテアート他
面接ポイント④シンプルな英語でかまわないので自分の仕事に対する想いを伝える
ニュージーランドは移民を受け入れている国で、いろんなアクセントの英語であふれています。
比較的採用者も英語のレベルをあわせてくれます。
そのため、難しい英語の言い回しができなくても、シンプルな表現で自分のコーヒーやバリスタの仕事への想いを伝えてください。
採用者は面接でまず、あなたのコミュニケーション能力ややる気を見ています。
あなたと働きたい!と思わせるような雰囲気や表情を心がけてみてくださいね。
わかったふりをしない・なんでもYESと答えない
日本人に多いのが、わからないまま話をすすめ、YES!YES!と言ってしまう。
相手の話が聞き取れなかったら正直にPardon?っと聞き返すことは特に大事です
理解せずにYesと答えてしまうと、後からトラブルになります。
余談ですが、私がオーストラリアでウェイトレスとしてローカルのカフェで採用された際には、オージー英語があまりにも聞き取れなくて、トライアルの日を紙に書いてもらいました笑 そんなんでも受かる時は受かるのです。
あなたにトライアルをしてもらいたい!と思わせるようなアピールが大事
今回はバリスタ目線での面接の攻略法について解説しました。
バリスタはトライアルをさせてもらえないと、自分の実力を発揮しようがありません。
そのため、確実にトライアルに結びつけるために自分が出来ること、経験、熱意をポジティブな表現や、話し方でアピールすることがとても大切です。
正直なところ最低限、日常会話やコーヒーの注文が取れる程度の英語はバリスタのお仕事に必要となります。
日本でバリスタの経験が2年以上あっても、日常会話も微妙な英語力のため仕事探しが難航した子と話をしたこともあります。
限られたワーキングホリデーの時間の中でもっとバリスタの経験を積みたいのに、英語でつまづいてしまって、英語を渡航前に勉強してこなかったことをすごく後悔してました。
バリスタのコーヒー作りの練習は環境が整わないと難しいですが、英語の勉強は今すぐ、海外に出る前にすぐできます。
高度な英語までは面接突破には必要ないので、ぜひ基本の英語は身につけてきてくださいね。
次回は【バリスタのトライアル編】です!トライアルを受ける立場、トライアルの人をジャッジする立場、両方の立場からみた、トライアル必勝法を解説します。
- まいきー (Altura coffee バリスタ)
- 老舗Rosteryのカフェで働くバリスタ (日本での経験無)
- オーストラリアでのワーホリで世界中に友達ができ、
- 日本での生活や常識に疑問を抱き、
- 住む所を選ぼうと旦那さんと相談してニュージーランドへ移住。
- Web: https://mai-kiwi.com/
- Altura Coffee: https://www.alturacoffee.co.nz/
- Twitter: https://twitter.com/MaikyNZ1