【しばらくNZを離れる時の保険は?】
ときどき受ける質問で、
「しばらくNZを離れるのですが、保険はどうしたらいいですか?」
「今、日本に帰ってきていて滞在が長引きそうなんですが、保険やキウイセーバーはどうしたらいいでしょう?」
というのがあります。旅行や一時帰国だけでなく、親の看病や仕事の都合など、いろいろな理由でしばらくNZを離れることもあるでしょう。その間の保険やキウイセーバーはどうしたらいいでしょうか?
【どうするかは離れている期間次第】
加入している保険をどうするかは、まず「離れている期間がどれぐらいになるか」によるでしょう。1、2ヶ月離れるために解約する例はありません。これが半年となったら考えるかもしれませんが、これも保険の種類や再びNZに戻る予定なのかという点など、個人によって対応がまちまちになると思います。
【キウイセーバーはいつでも積立中止が可能】
まずキウイセーバーの話をしておきましょう。NZを離れるかどうかにかかわらず、理由がなんであれキウイセーバーはいつでも積立を中止できます。まだ誤解が多いようですが、キウイセーバーは日本でいう国民年金ではありません。参加も積立も自由なので、積立を中止したければ、プロバイダーに連絡さえすればいつでも中止できます。勤め人の場合は開始1年後であればキウイセーバーホリデーを申請することで積立を中止できます。その場合は雇用主からの積立も中止されます。これもプロバイダーにお問い合わせ下さい。
【住宅・家財保険の場合】
しばらくNZを離れる際に、対応が必要なのが住宅保険と家財保険です。離れている間も家族が住み続ける場合は問題ありませんが、空き家になってしまう場合は保険会社によって必ず不在時の条件があるはずなのでご確認ください。
私が取り扱っている保険会社の場合、60日間以上空き家になることを保険会社に連絡しないまま家を空けてしまった場合、例え保険料を払い続けていても留守中は保険の対象になりません。出発前に長期の不在を連絡しておきさえすれば保険は有効です。
【空き家は狙われやすく、被害が拡大しやすい】
なぜ条件が付くかというと、空き家は空き巣、放火、落書きなど荒らされやすく、被害が拡大しやすいからです。空き家だと泥棒が時間をかけて家の中のものをあらかた盗んでしまうとか、暴風雨で窓が割れたり瓦がずれたりして家の中が水浸しになっても誰も対応しないので、雨が降るたびに被害が拡大し、塗れた家具や家電が使い物にならなくなる、といったことが考えられます。
【医療保険の場合】
これは加入者の判断と不在期間次第でしょうが、基本的には継続することをお勧めしています。医療保険は加入時の加入者の健康状態を元に保険が契約されているので、加入後に病気になったり、症状が出たり、何かの病気が疑われて診断を受けていたり、治療の結果完治したものも含め、いったん保険を解約してしまうと再加入の時にはこれらすべてが既往症とみなされ保険の対象にならなくなります。いったん起きた病気や症状が再発することはよくあるので、慎重に対応することをお勧めします。
【自動車保険の場合】
「留守中は車を友人に貸すので保険は友人に入ってもらいます」という話をときどき聞きますが、これはできませんのでご注意下さい。自動車保険だけでなく、全ての損害保険は所有者しか保険に入ることができません。車の名義を変えない限り、別の人が保険に加入することはできないのです。保険を継続するためには、貸している期間の保険料を友人に負担してもらうなどして保険を解約しないことです。以上ご参考下さい。
高橋靖宏【たかはし・やすひろ】
Financial Adviser (FSP68982)
アクセレレイト・コンサルティング社所属。海外進出企業の医療及びセキュリティ・リスク・マネジメントのスペシャリストとして、海外で長らくアシスタンス会社に勤務。NZで初の日本人公認ファイナンシャル・アドバイザーとして、生命保険、医療保険、損害保険など各種保険商品とキウイセーバーを日本語でご提供しています。
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