【住宅ローンがある人に勧める保険は？】
 
　今回で3回目になる「住宅ローンがある人に勧める保険」。今回最終回です。今までお話してきたのは、購入した家を守るための、住宅保険返済中に家が全壊・半壊するような事態になっても返済は続くので、保険がないと返済、再建、再建中の賃貸費用をすべて自己負担しなければなりません。返済が滞れば、家は担保に出している銀行のものになってしまいます。
 
ローンを返済する人の健康を守るための、医療保険
 
　ローンの長さは25年、30年という長期にわたるものです。その間に思いもかけない病気になっても、医療保険があれば、公立病院のいつ治療してもらえるのかわからない長い長い順番待ちリストに加わることなく、私立病院でただちに治療を受けられます。
 
ローンを返済する人のご家族を守るための、生命保険
 
　一家の稼ぎ頭に万が一のことがあっても十分な生命保険があれば、残されたご家族が安心してそこに住み続け、返済も滞りなくできます。そのためにも生命保険は非常に現実的で欠かせない保険と言えるでしょう。
ここまでは今までお話したとおりです。
 
【ローンを返済する人もご家族も守るための保険】
 
　今回お勧めするのはトラウマ保険と住宅ローン保険です。トラウマ保険とは日本では特定疾病保険と呼ばれているもので、ガン、脳梗塞、心筋梗塞など保険が定める約40種類の病気（種類は保険会社によります）にかかったとき、まとまった保険金が一括して支払われます。保険金の額は加入者次第ですが、だいたい年収の1～2年分が目安になっています。大病をしても1～2年分の収入に相当する金額があれば、治療に専念しながらローンの返済も続けられるので、まさにローンを返済する人もご家族も守るための保険です。
 
【トラウマ保険の2つの強み】
 
その1：前回お話した所得補償保険（インカムプロテクション保険）と違い、
 
（１）国から保障が出る場合、保険金が相殺されない（つまり満額もらえる）
（２）「週10時間以上働けない」という条件がない（治療と仕事を平行できる）
（３）勤務先からの所得証明など、所得を証明する必要がない
と保険金支払いの条件が非常にシンプルです。発病発覚後14日間生存していたら保険がおります。ただし、病気の程度によって、満額、50%、25%と金額が変ります。（保険会社によります）
 
その2：生命保険とリンクさせられる
 
　もう一つの強みは「生命保険とリンクさせられる」ことで、2つの保険に別々に入るより保険料がお得になりながら、保障は2つそれぞれで受けることができます。
＜加入額が生命保険25万ドル、うち5万ドルをトラウマ保険にリンクさせた例＞
■大病にかかった場合：トラウマ保険としての支払額：5万ドル
■大病の後お亡くなりになった場合：すでに5万ドルが支払われているので、生命保険としての支払額：20万ドル
■トラウマ保険を受取らずにお亡くなりになった場合：生命保険として：25万ドル
 
トラウマ保険のリンクについはすでにお話しているので、詳しくはリンク先ご参照。
第244回　 大病も死亡もどちらも保険でカバーしたい　
http://nzdaisuki.com/column_insurance/detail.php?issue=244
 
【その名のとおり住宅ローン保険】
　最後にご紹介するのが、まさに住宅ローンがある人のための保険、住宅ローン保険です。これは一家の稼ぎ手が病気や怪我で働けなくなり、収入が減ってローンの返済ができなくなったときのための保障です。この保険は一般的に怪我でACCから保障を受けても、それと相殺されないのが特徴です。ただし、保険会社によって条件や内容が非常に異なり、一般的な話がしにくい保険でもあります。ご興味のある方は、ぜひ直接お問い合わせ下さい。
 
　以上、ローンがある人、これから家の購入を考えている人の参考になれば幸いです。