いよいよラグビーワールドカップが始まりますね。これだけのイベントとなると、ラグビーに興味がある人もない人も、いろいろな形でかかわることになる場合が多いようで、外食、ホテル、旅行業、おみやげ屋さんやガイドさんなど、お忙しくなりそうですね。お体に気をつけて乗り切ってください。
仕事以外のかかわり方の一つに、ワールドカップの期間中、家や空いている部屋を貸す人もいるかと思います。この場合、家財保険(コンテンツ保険)と住宅保険に入っている場合は、必ず事前に保険会社にテナントを入れることを通知しておいて下さい。
この場合のテナントととは、「家賃を払って宿泊する人」のことで、日本からラグビーの試合を見に来た家族や友人が泊るというのは関係ありません。家賃をもらう場合は、それが親しい友人であってもテナントになります。
「たった数週間のためにいちいち保険会社に通知しなくてはいけないんだろうか。」
と思われるかもしれませんが、家財・住宅保険は保険加入時に必ず、「家主とその家族だけ」(大体がowner-occupiedと呼ばれます)か「テナントつき」かを聞かれているはずです。
「家主とその家族だけ」としておきながら、保険金を請求したときにテナントがいることが発覚したら(保険会社が調査員を派遣する場合もあります)、告知義務違反に問われ、最悪の場合、保険金がおりませんのでご注意下さい。ワールドカップ期間中は家を丸ごと貸し出すケースがけっこうあるようで、保険会社がその辺をより注意する可能性もあります。
保険会社に通知しても一般的には保険料が上がるわけではありません。もしもテナントがいる間に保険金を請求することになった場合、免責(損害保険の請求で必ず払う自己負担)が高くなります。
これはワールドカップ期間中に限った話ではなく、空いている部屋を時々貸しているとか、完全にフラッティングしている場合も同様です。テナントがいる期間は必ず保険会社に通知し、テナントがいなくなったらそれも通知しておくことをお勧めします。
これとは逆に、日本に数ヶ月帰国するなどして家が空き家になる場合も、その期間が保険会社が規定している期間以上の場合は必ず保険会社に通知して下さい。(私が取扱っている保険会社では60日間以上は通知の必要があります。ご契約している保険会社に要確認。)家財保険も住宅保険も誰かが住んでいることを前提にしているので、誰も管理してない空き家は保険の対象にしていません。なお、投資目的で購入した家や別荘などで普段は空き家にしていても、不動産管理会社等に正式に管理を依頼し、且つ空き家であることを通知していれば、保険金を請求する際に問題になることはありません。
一時的に空き家にしている期間に、保険金を請求するような事が起きた場合(不在中は空き巣などの被害の確率が高くなります)、通常より免責が高くなりますが、事前に通知しておけば保険の対象になります。
高橋靖宏【たかはし・やすひろ】
Financial Adviser (FSP68982)
アクセレレイト・コンサルティング社所属。海外進出企業の医療及びセキュリティ・リスク・マネジメントのスペシャリストとして、海外で長らくアシスタンス会社に勤務。NZで初の日本人公認ファイナンシャル・アドバイザーとして、生命保険、医療保険、損害保険など各種保険商品とキウイセーバーを日本語でご提供しています。
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