早いもので今年ももう4月ですね。デイライト・セービングも終わって秋の到来です。季節とは関係ないですが、今回も生命保険の話を続けます。
税制変更で「今年7月1日以降の生命保険料が最悪25%値上がりするかもしれない」という状況への対抗策に、「保険期間の長い生命保険に切り替えて、課税の影響を先送りする方法がある」というのが前回の話でした。保険期間を10年に定めた10年満了型保険ならば、課税による保険料の値上がりを10年後まで先送りできるわけです。
この場合の保険料など詳しいことは、前回のリンクをご参考下さい。
http://www.nzdaisuki.com/column_insurance/detail.php?issue=110
さて、こうした保険期間の長い生命保険にはもう一つ利点があります。それは払い込み保険料の総額を抑えられることです。これも具体例で見てみましょう。
被保険者を【40歳、男性、非喫煙者】、
受取保険金を【35万ドル】
という条件にします。払い込む保険料の総額を比べてみます。
【1年満了型を10年継続した場合】 5,655ドル
【10年満了型の場合】(月々の保険料 43ドル) 5,121ドル
最終的に10年満了型のほうが500ドル以上払い込む保険料が少なくて済みます。この場合、月々の保険料が10年間43ドルで据え置きなので、約1年分の保険料が節約できることになります。
では、【65歳満了型】ではどうでしょう。同じ条件の人で比べて見ます。
【1年満了型を65歳まで続した場合】 48,236ドル
【65歳満了型の場合】(月々の保険料 58ドル) 18,202ドル
長期でコミットするメリットがはっきり出てきます。長期的な展望に立って計画的にすればするほど、保険料を安く抑えることができるわけです。
「でも、もし住宅ローンを組んだら保険金35万ドルでは不安」
という場合は、保険期間の長い生命保険はそのままにして、追加で掛け捨て型である1年満了保険に入ることで、保障を手厚くすることができます。ローンは返済していけば残額が減っていくわけですから、必要な一定期間に必要な分だけ掛けるのであれば1年満了型は便利です。
「事情が変わったときのことを考えると期間が長いのは不安」
という場合も、いざとなったら解約できるので必ず10年間または65歳まで保険契約を続けなければいけないわけではありません。
以上、すでに生命保険に加入されているか、加入をご検討されている方のお役に立てばと思います。
高橋靖宏【たかはし・やすひろ】
Financial Adviser (FSP68982)
アクセレレイト・コンサルティング社所属。海外進出企業の医療及びセキュリティ・リスク・マネジメントのスペシャリストとして、海外で長らくアシスタンス会社に勤務。NZで初の日本人公認ファイナンシャル・アドバイザーとして、生命保険、医療保険、損害保険など各種保険商品とキウイセーバーを日本語でご提供しています。
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