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第105回  母子留学のための保険 

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この時期、ぽつぽつお問い合わせが入るのが母子留学のための保険です。お子さんの学業のために遠路はるばる付き添うお母様たち、海外生活に飛び込もうと決心したお子さんたち、新天地でぜひがんばってください。
 
 母子留学のケースを見ていると、お子さんは海外生活にも英語にもあっという間に慣れてしまい、「学校から帰ると毎日泣いていた」という時期が1週間ぐらいあっても、友だちや先生のサポートのおかげで、あっという間に溶け込み、「もう日本に帰りたくない!」と言い出すお子さんがほとんどなので、先の事はご心配なく!
 
 さて、保険の話です。こういう母子がどんな保険に入るかというと、医療保険と家財保険、車を持つなら自動車保険と、この3つは肝要です。留学生ビザを取得するお子さんは医療保険の加入が必須です。ほとんどのケースで他の先輩ママさんのアドバイスやエージェントの紹介でNZの留学生保険に入って対応しているようです。
ここで「医療保険と留学生保険の違いは?」という場合はリンクをご覧下さい。
 
第10回 名前が違っても保険は同じ-医療保険編
http://www.nzdaisuki.com/column_insurance/detail.php?issue=10
 
 こうした保険は携行品(携帯電話、ノートパソコン、カメラなど身の回りの持ち歩けるもの)への補償を特約にしており、費用的にもそれほど高くないため特約は付けた方がいいと思います。日本で加入してくる海外旅行保険よりかなり割安になります。(海外旅行保険は目的地を限定しないためNZより危険な国のリスクも加味しているため)
 
 お母様の医療保険は皆さんそれぞれのようで、こちらで短期滞在者用の医療保険に入るか、出発前に海外旅行保険に入るか、クレジットカードに3ヵ月の海外旅行保険が付帯していればそれを利用したり、日本の健康保険で乗り切ったりと、さまざまです。現実問題として、お母様が入院・手術となったらお子さんの留学を続けることが難しいでしょうから、「いざとなったら帰国」となると健康保険をあてにするのも理解できます。
 
 聞きなれない家財保険は、盗難保険に近いものですが、NZで決して少なくない雨漏りなどで持ち物に被害が出たときにも対応します。この国では比較的治安のいい場所に住んでいても避けられないのが空き巣です。知らない国で母子で暮らすだけでも初めは不安に感じるでしょうから、いざというときのために家財保険に入っておくことは、多少は不安の解消になると思います。
 
 家具付きの家を借りるなど持ち物が非常に少ない場合は、留学生保険やお母様の医療保険の携行品特約で対応することも可能でしょう。母子留学家庭への空き巣被害の報告もあるので、いずれにしても何らかのかたちで対応することをお勧めします。
 
 最後に車に関して。まず日本の免許を日本大使館や領事館で英語に翻訳してもらい、AAという黄色い看板のロードサービス機関に出向いて現地免許に書き換えましょう。簡単な手続きなので来た早々にすることをお勧めします。
 
 NZの自動車保険は強制ではありませんが、ハンドルを握る以上必須と考えた方がいいと思います。特に相手の車の修理となれば金銭的にも言葉の問題でも大変ですから、ここは保険会社に任せてしまったほうが安心でしょう。現地免許に書き換えてあれば、クレームするときの免責(自己負担額)は約300ドルですが、国際免許のままだとこれに約1,000ドルが加算されるのでご注意ください。(金額は保険によります)自動車保険の種類は3種類だけなので、詳しくはリンクをご参考ください。
 
第4回 明快! たったの3種類-自動車保険編
http://www.nzdaisuki.com/column_insurance/detail.php?issue=4

 

高橋靖宏【たかはし・やすひろ】
Financial Adviser (FSP68982)

アクセレレイト・コンサルティング社所属。海外進出企業の医療及びセキュリティ・リスク・マネジメントのスペシャリストとして、海外で長らくアシスタンス会社に勤務。NZで初の日本人公認ファイナンシャル・アドバイザーとして、生命保険、医療保険、損害保険など各種保険商品とキウイセーバーを日本語でご提供しています。

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