また生命保険の話をしてみます。前回は一例として被保険者を「40歳、男性、非喫煙者」として話を進めました。日本で生命保険に入っていたことがある方なら、
「非喫煙者?」
と思ったのではないでしょうか。
そうなのです。ここNZではタバコを吸うか吸わないかで生命保険の保険料が違ってきます。日本では通常、喫煙の有無が保険料に反映されないため、吸っても吸わなくても保険料は変わりません。
今回も具体的な保険料の違いを見てみましょう。
受取保険金を50万ドルに設定した掛け捨て型の月払いで、被保険者を「40歳、男性」とします。
A社
喫煙→$90.36
非喫煙→$41.67
B社
喫煙→$89.26
非喫煙→$38.74
C社
喫煙→$87.50
非喫煙→$36.67
ざっとこれぐらいの違いがあります。この数字を見て、「タバコ、やめようかな」と思ったら、ぜひお勧めしますよ!
というのも、この違いは保険会社が喫煙者に冷たくして吹っかけているわけではなく、各社が膨大な保険請求事案のデータベースをもとに喫煙者のリスクを厳格に弾き出した結果が、この数字なのです。つまり、喫煙者は非喫煙者に比べて「保険料の違いに相当するほど大きなリスクを背負っている」ということなのです。
生命保険ですから、保険請求事案が発生するのは生涯でたった1度きりです。
そうです、被保険者がお亡くなりになったときだけです。
そう考えると、この数字の違いは重いものに感じられますが、いかがででしょうか。
日本ではなぜ喫煙の有無を問わないのでしょうか。それは喫煙率が高いためすべてを合算して、リスクを分散しあっているのです。非喫煙者にしてみればリスクと照らした場合、やや割高な保険料を払っていることになっているとも言えます。
お客さまを見てみると、日本人の喫煙率は2割ぐらいの感じです。NZに来てから禁煙したというケースもありますし、女性の場合は子育てに入るとほとんどの人が禁煙しているようです。
「禁煙しようかな」と考えている方のご参考になれば。
高橋靖宏【たかはし・やすひろ】
Financial Adviser (FSP68982)
アクセレレイト・コンサルティング社所属。海外進出企業の医療及びセキュリティ・リスク・マネジメントのスペシャリストとして、海外で長らくアシスタンス会社に勤務。NZで初の日本人公認ファイナンシャル・アドバイザーとして、生命保険、医療保険、損害保険など各種保険商品とキウイセーバーを日本語でご提供しています。
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