「近所の家に泥棒が入ったので、なにか保険に入りたいんですが。」
こういうお問い合わせがあったら、家財保険です。盗難、火災、自然災害などで家財が被害受けたときに補償する保険です。
(詳しくは以下のリンクもご参考下さい)
第82回 ただの盗難保険ではない家財保険-家財保険編
http://www.nzdaisuki.com/column_insurance/detail.php?issue=82
「ところで、自動車保険にはご加入ですか?」
こう聞くと、いかにも“営業中の保険屋”という感じで、
「自動車保険はもう入ってるからいいです。60%の割引ももらってるし。」
と“警戒モード”になるお客様もいらっしゃいます。このお気持ち、よくわかります。
欲しい物があって買い物に行きちょっとに店員に声をかけたら、「これの方がいい。あれも買わないか」と欲しい物以外のものまで勧められたら、確かに警戒します。急いでいるときだとけっこう困ることもあります。 “警戒モード”を感じてもあえて他の保険の話をするのには、理由があります。
家財保険、自動車保険、住宅保険といった損害保険は1社にまとめるとお得なのです。まずほとんどの保険会社が出しているように、2つ以上の保険に加入した場合は割引があります。補償内容が一緒なら保険料は安いに越したことはないでしょう。ですから、「自動車保険はA社、家財保険は銀行経由でB社に加入」というのは、もったいない話なのです。
保険請求でもお得になります。例えば「自宅のガレージに泥棒が入り、ドアを壊され、キャンピング用品と車の窓ガラスを割られてカーナビを盗まれた」という事態になったとします。この場合、
ガレージの修理 ⇒ 住宅保険(賃貸物件なら大家の住宅保険)
キャンピング用品 ⇒ 家財保険
車の窓ガラスとカーナビ ⇒ 自動車保険(フルカバーの場合)
と、3つの保険が関係してきます。
ご存知のように損害保険には免責と呼ばれる自己負担が必ずあります。もしも保険会社を2、3社に分けていたら、それぞれに免責を払わなくてはいけなくなります。しかし、1社にまとめておけば3つの保険のうち最も免責が高いものを払うだけで済みます。
上の例で住宅保険と家財保険の免責を250ドル、自動車保険の免責を300ドルとしていたら、自己負担は300ドルだけです。それでドアが直り、盗まれたもの相当の物が戻り、車の窓ガラスも修理できるとなると、被害に遭って落ち込んでいるときにはささやかな朗報になりませんか?
そう思うと、損害保険のお問い合わせには、ついつい他の保険まで話が及んでしまうのです。
さらに、自動車保険の割引ですが、これは保険会社各社がばらばらに出している保険料に対しての割引率なので、ディスカウントをもらっても安くないことがよくあります。「A社の65%割引の方がB社の60%割引より高くて、C社はB社より安かった」ということがよくあるので、加入するときは数社に問い合わせることをお勧めします。
高橋靖宏【たかはし・やすひろ】
Financial Adviser (FSP68982)
アクセレレイト・コンサルティング社所属。海外進出企業の医療及びセキュリティ・リスク・マネジメントのスペシャリストとして、海外で長らくアシスタンス会社に勤務。NZで初の日本人公認ファイナンシャル・アドバイザーとして、生命保険、医療保険、損害保険など各種保険商品とキウイセーバーを日本語でご提供しています。
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