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第96回  キウイセーバー:日本人の加入率は? 

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仕事で日本人の方にお会いするたびに、
「キウイセーバー、入ってますか?」
と一声かけるようにしています。「入ってますよ!」という返事は全体の何%ぐらいだと思いますか。
 
 今やキウイセーバーの加入者は120万人で、設立当初の「2015年までに100万人」の目標はとっくに突破しています。NZの人口が430万人ですから、子どもから加入できない66歳以上の高齢者も含めて、3.5人に1人が加入している計算です。設立から2年でこれだけ支持される任意の制度というのも珍しいと思います。
 
 それだけ国が加入者に手厚くして、「入らないと損」という状況を作り出しているわけです。ここでも繰り返し書いてきたように、国は年間1,040ドルを上限に加入者が積み立てた金額と同額を拠出してくれます。勤め人であれば企業も積み立ての義務を負うので、積み立てを始めるだけで積立額を最大3倍にできるわけです。
 
 1,040ドル積み立てるだけで3,120ドル受け取れる(65歳の年金開始時に受給。運用損益は含みません)となったら、これに匹敵するローリスク・ハイリターンの投資があるでしょうか。自営業者や主婦でも国の拠出が受けられるので、1,040ドルの積み立てが2倍の2,080ドルになります。
 
 政府が今の方針を変更しない限り、これが毎年続いていくわけですから、「少しでも早く加入して、少しでも残高を増やしておこう」という加入者の気持ちもわかります。これが120万人の加入者を誇る一番の根拠だと思います。
 
 さて、最初の質問に戻って、日本人の加入率はどれくらいでしょう。もちろん永住権を持つ加入資格のある人に限っての話です。(ワークビザでは加入できません)
経験上、5%未満というところでしょうか? 50人に声をかけて「入ってます」という答えは約2人です。3.5人に1人という全体の加入率に比べて、極端に低いです。
 
 加入していない一番の理由は、「なんだかよくわからない」という点です。強制加入ではないので、とりあえず入っていないというところでしょうか。未加入者95%のうち約30~40%は「興味はあるけれど、わからないのでそのままにしている」というケースで、残りの約50~60%は「帰国するかもしれないし、興味がない」というケースです。
 
 しかし、「興味がない」「帰国するかも」というケースでも、キウイセーバーがどういうものかを順序立てて説明すると加入する方がけっこういます。たとえ数年であっても加入した方がお得なのは、いろいろな特典があるからで詳しくは既にお話しているのでリンクをご参考下さい。
 
第84回 キウイセーバー:生かそう!今ある特典
http://www.nzdaisuki.com/column_insurance/detail.php?issue=84
 
 また一時的に帰国したり、完全に帰国してしまっても積み立てを一時停止したり、解約することもできるので、加入してから状況が変わってもリンクの通り、いくらでも対処できます。
 
第90回 キウイセーバー:【質問コーナー】海外居住と一時停止について 
http://www.nzdaisuki.com/column_insurance/detail.php?issue=90
第91回 キウイセーバー:【質問コーナー】解約と加入者の死亡について
http://www.nzdaisuki.com/column_insurance/detail.php?issue=91
 
 帰国しても国民年金を受け取るには、まず払い込みが先です。しかも原則として25年以上の加入期間が必要です。キウイセーバーは個人の口座に積み立てていくので、積み立て期間を問わず残高は個人のものになります。まだキウイセーバー加入されていないようでしたら、この機会にぜひ1度ご検討下さい。

 

高橋靖宏【たかはし・やすひろ】
Financial Adviser (FSP68982)

アクセレレイト・コンサルティング社所属。海外進出企業の医療及びセキュリティ・リスク・マネジメントのスペシャリストとして、海外で長らくアシスタンス会社に勤務。NZで初の日本人公認ファイナンシャル・アドバイザーとして、生命保険、医療保険、損害保険など各種保険商品とキウイセーバーを日本語でご提供しています。

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