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第76回  女性と保険 

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今回は保険周辺の話をしてみます。
 
 営業に回っていて「面白いな」と思うことの一つに、女性の決断の速さがあります。ご夫婦の場合だと、かなりのケースで奥さんが主導権を握っています。
「主人が病気になって働けなくなったら、、、、」
「主人が亡くなって日本に帰ることになったら、、、、」
と、保険金請求を想定した話になると、そばにご主人がいても関係ありません。真剣な質問がどんどん出てきます。「お亡くなりになっている」と想定されているご主人は無言で聞き役に回っていたりします。
 
「じゃあ、生命保険の金額はこれぐらいで、医療保険はこのタイプにします。」
と奥さんがテキパキと最終決断を下し、サインはご夫婦でというのはよくあることです。逆にご主人に質問してみても、
「家内に聞かないとわからない。」
という答えが返ってくることもそれほど珍しくありません。
 
 決断の速さばかりではありません。独身に限った場合、NZ在住の日本人の保険加入率は女性の方が圧倒的に高いです。これはすべての保険で共通していることで、自動車保険でも女性の加入率の方が高いと思います。日本人の数が限られているだろう、とある地方都市では日本人女性が何人も同じタイプの医療保険に加入して下さいました。皆さんが同じタイプをご指定なので、全員お知り合いなのかもしれません。今のところ、その町にお住まいの独身男性から医療保険のお問い合わせを受けたことはありません。
 
 いつも内心「凄いな」と思うのが、独身女性の生命保険のご加入です。この場合、保険金の受取人は日本のご両親だったり、ごきょうだいだったり親族の方になります。20、30代ですでに自分がお亡くなりになったときのことを真剣に考えて、後を託す親族に少しでも迷惑がかからないように備えていることが凄いと思います。ちなみに、今まで扱ったケースで独身男性が生命保険に加入されたのは、1件のみです!!
 
 保険会社によっては、20代後半から50代前半の女性の医療保険料を男性より高く設定しています。保険料の設定は疾病発生率と保険金請求の統計に基づくわけですから、この料金差の意味するところは見過ごせないと思います。ご夫婦の場合、加入の決断は奥さん主導でも、実際の保険は生命保険を始め、一般的な働き手であるご主人に手厚くするケースが多く見受けられますが、保険請求事案が発生するということに関しては男女で大差があるわけではなく、特に医療保険では女性の方が可能性が高いことは一考に価すると思います。

 

高橋靖宏【たかはし・やすひろ】
Financial Adviser (FSP68982)

アクセレレイト・コンサルティング社所属。海外進出企業の医療及びセキュリティ・リスク・マネジメントのスペシャリストとして、海外で長らくアシスタンス会社に勤務。NZで初の日本人公認ファイナンシャル・アドバイザーとして、生命保険、医療保険、損害保険など各種保険商品とキウイセーバーを日本語でご提供しています。

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