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第24回  【質問コーナー】第4回NZと日本、生命保険はどっちがお得? 

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ニュージーランドと日本の生命保険の比較に関するご質問への最終回となる今回は、
(1) NZと日本の生命保険の違い
(2) 生まれつきの病気がある場合の加入
についてお答えします。
 
 NZと日本の生命保険の最大の違いは、税金です。NZでは現在のところ、以下のものはすべて非課税扱いになっています。
 
・死亡保険金(保険をかけていた方がお亡くなりになった時に支払われる保険金)
・貯蓄型での満期返戻金(契約満期時に保険会社から保険契約者に支払われるお金)
・貯蓄型での解約返戻金(保険解約時に保険会社から保険契約者に支払われるお金)
 
 ただし、日本ではこれらは一時所得とみなされ所得税がかかったり、誰が保険料を負担しているか、契約者・被保険者・保険金受取人などの間柄により、相続税や贈与税の対象になったりしますので、契約時によく税制を確認する必要があります。
 
 他にも、日本の生命保険は介護特約、入院特約とたくさんの特約をつけていくのが一般的なのに比べ、NZの保険は極めてシンプルなことも違いとして挙げられます。以前お話したように、ここの医療制度は日本と根本的に異なるため、いざという時に利用するのが公共医療か民間医療かで、受ける対応がまったく違ってきます。
 
 そのため、日本のように生命保険に医療面の特約を加えていくよりも、医療は医療保険で、死亡は生命保険で全面的にカバーすることが浸透しています。また、NZならでの特徴として、突然病に倒れたものの、幸い一命を取りとめたときの保険が非常に普及していることも挙げられます。
 
 確率としては突然お亡くなりになるよりも、療養を経て社会復帰するケースの方がはるかに多いので、こうした保険はより現実的だと思います。詳しくは、すでにご説明していますのでご参照下さい。
 
第15回 働き盛りにお勧め-特定疾病保険・収入保障保険編
http://nzdaisuki.com/column_insurance/detail.php?issue=15
 
第16回 療養中の心強いサポート-特定疾病保険・所得補償保険編
http://nzdaisuki.com/column_insurance/detail.php?issue=16
 
 生まれつきの病気がある場合の加入は、完全に保険会社次第となります。いざという時に告知義務違反で保険金がおりなくては意味がありませんので、ご加入時には病気の有無も含め、求められている情報をすべてご記入下さい。その上で保険会社が、
 
(1) 加入を受け付ける
(2) 保険会社負担で健康診断を受けるよう求める
(3) 契約者負担で健康診断を受けるよう求める
(4) 加入に条件をつける
(5) 加入を断る
 
といった対応に出るかと思います。そのため、
「A社では断られたけれど、B社は健康診断の費用を出してくれ、受け付けてもくれた」
という状況もありえますので、1社に断られてもあきらめず、他をあたってみて下さい。以上、長くなりましたがYさんへのお答えです。ご参考になれば幸いです。
 
■お知らせ■
 このコラムでは、みなさまからの保険に関するご質問を受け付けております。感心の高い内容に随時お答えしていきますので、お気軽にこちら⇒ hoken@xtra.co.nz までご質問をお送りください。(お送りいただく場合は、タイトルを「NZ大好き:質問コーナー」として下さい)

 

高橋靖宏【たかはし・やすひろ】
Financial Adviser (FSP68982)

アクセレレイト・コンサルティング社所属。海外進出企業の医療及びセキュリティ・リスク・マネジメントのスペシャリストとして、海外で長らくアシスタンス会社に勤務。NZで初の日本人公認ファイナンシャル・アドバイザーとして、生命保険、医療保険、損害保険など各種保険商品とキウイセーバーを日本語でご提供しています。

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