NZはちょうどイースターの4連休が終わりました。行楽に出かけたり、家でのんびりできたでしょうか。今日からまた平常通りの毎日ですね。また頑張りましょう。
 
　前回に続き、地震に関するご質問をご紹介していきます。
（ご質問にはすでにお答えしていますが、同じような質問を何度か受けたので、ご参考までにここで取り上げています）
 
『質問』：（１）地震でケガをしてGPで手当てしてもらったんですが、お金を請求されました。ケガはACCの対象で無料のはずですが。（２）地震でケガをしてGPに行ったら有料でした。これは医療保険に請求できますか？
『回答』：地震でのケガに関しては、ずい分ご質問を受けました。共通した内容は「ケガの治療費は誰が払うのか」というものです。答えは「ACC」です。そのため医療保険の対象ではありません。
ただ、GPはACCへの申請を代行するので、その手数料を徴収しますが、金額はGPによります。この分を請求され、治療費と勘違いされているケースが多いようなので、ご不明の点はGPに直接ご確認ください。
 
『質問』：地震の前にクライストチャーチの近くで家を買っていて、地震の後に引渡しになりました。特にこれといった被害がないエリアで家にも被害がなかったので、近く引っ越します。もしも引っ越してから家に被害が見つかった場合、前のオーナーの保険で修理するのですか。
『回答』：保険の原則から言えば、家でも車でも所有者しか保険に加入できず、請求もできないので、この場合は前のオーナーの保険で補償します。しかし、補償を受けるためには前のオーナーが申請手続きをする必要があるので、この点は弁護士を通じて、引渡し以前に再確認しておくべき重要な点だと思います。
 
『質問』：何年か前から家財保険に入っていますが、その後いろいろと物が増えています。今回の地震のように家の中の物を全部失ったら、今の家財保険の金額ではとても足りないので、増えたものの分だけ家財保険の金額を増やすことはできますか。
『回答』：できます。ただし、お住まいがクライストチャーチやその周辺であれば、新規保険と同じように、現在は保険会社が増額を受付けない可能性もあるので、加入している保険の担当者に直接ご相談ください。
 
『質問』：余震が心配ですがいつまで円高が続くかわからないので、今のうちに日本のお金を頭金にしてクライストチャーチに家を買おうかと検討中です。住宅保険に入らないと住宅ローンが組めないと聞いたのですが、ほんとうでしょうか。
『回答』：本来、住宅保険と住宅ローンは関係ありませんが、ほとんどの銀行がローンを組む時に住宅保険の加入を求めています。20年かそれ以上の長い返済期間の間に、担保となっている住宅に何かあっても（火災で全焼したり地震で全壊したとしても）、ローンはそのまま残ります。そのため銀行が住宅保険の加入を求めているのです。
 
『質問』：チャーチではないのですが店を持っています。今回のように地震で建物が壊れたり、立ち入れなくなって営業できなくなった場合、誰が補償してくれるのですか。
『回答』：事業主が休業補償に相当するビジネス保険に入っていた場合は保険でカバーできます。建物のオーナーや政府機関であるEQC（地震委員会）からの補償はありません。
 
『質問』：こんなことになっても、やっぱり長年の夢だったクライストチャーチに家を買おうと思っています。保険がないと不安なので、いつ頃から入れるようになるかおわかりでしたらお教え下さい。私は日本在住で買った家は貸すつもりですが、NZに住んでいなくても政府の補償の対象になりますか。
『回答』：NZ独特の制度であるEQCは保険に加入している住宅と家財を補償するもので、その所有者がどこに住んでいるかは問題になりません。日本在住でも所有する物件に保険さえかけていれば対象になります。
クライストチャーチでの新規損害保険の受付けですが、少なくとも余震が続いている間は再開しないと思われます。去年9月のカンタベリー地震のときも同様の措置がとられ、その後、余震の減少に合わせて、震源地から遠い地域から順に新規の受付けを再開していましたが、今回はまだ地域の縮小は始まっていないようです。