OECDの国際成人技能調査によると、ニュージーランドの成人(16~65歳)の識字率と数的能力が過去8年間で大幅に低下した。2023年の結果では、識字率が260点、数的能力が256点と平均以下で、トップのフィンランド(識字率296点)に大きく差をつけられている。
識字率は2015年から21ポイント減少し、最低水準の能力レベルにある成人の割合は25%と倍増。数的能力も15ポイント低下し、28%が低水準と評価された。移民増加がスコア低下の一因と指摘され、外国生まれの成人と国内生まれの成人の能力格差が拡大しているという。
また、教育水準が高いほど能力も高い傾向があり、25~65歳の成人では、大学教育を受けた人が高校卒業レベルの人より平均29ポイント高いスコアを示した。一方で、33%の労働者が「現在の仕事に対して能力が高すぎる」と感じており、技能が仕事に活かされていない状況が経済や社会に影響を与えているとの分析もある。