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第260回  レシートはできるだけ取っておきましょう 

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保険クイズが続いたので、まったく違う話をお送りします。残念ながらこの夏は盗難被害の報告を何件か受けました。行楽で出かけた先での車上荒らし、留守宅での空き巣と、時期的に外出の機会が多い夏はどうしても盗難被害が多くなってしまいます。
 
 車を離れる時は、「外から見える座席の上に何も残さない」、ハッチバックやワゴン車などトランクがなく荷物が丸見えになる場合は、「荷物に覆いをかける」など、面倒でも基本的な自衛策を徹底するよう、ぜひ日頃から習慣づけるようにしてください。
 
 親が気にしていると、子供もゲーム機をポンと座席の上に置いたまま車を離れたりしなくなるでしょう。被害者にしてみれば「なんであんなもの?」と思われるものでも、盗む方にしてみれば、どうしても欲しかったり、高価なものに見えたりと、何かしら目を引いたのです。車上荒らしは新品を買った店からつけられでもしない限り、空き巣と違って「興味をそそられる物を目にした」ことが犯行の引き金になっています。なので、「目を引く物がなにもない」ことが一番です。
 
 そうは言っても、絶対に被害に遭わないという方法はないので、日頃から注意を怠らず、アラームを付け、家財保険に入って持ち物を守るようにしましょう。そこで今日のテーマ「レシートはできるだけ取っておきましょう」となります。
「家電のレシートは保証書代わりになるので全部取ってありますよ。」
 という人も多いでしょう。しかし、盗まれるものは家電だけとは限りません。
 
 盗難被害が一番多いのはノートパソコン、携帯電話、デジカメ、テレビといった家電・電子機器ですが、これに加えて、衣類、靴、かばん、ゲームソフト、時計、アクセサリー、スポーツ用品(ゴルフバッグ、釣り道具など)、酒、現金(特に日本円など家に置いてある外貨)、パスポートなど、多くの被害が報告されています。
 
 犯人が複数で、犯行時間が長く、車で逃走できる場合は、手当たり次第盗られてしまうと思ったほうがいいでしょう。物を詰めていったらしく、スーツケースやスポーツバッグまでなくなってしまうこともあります。こうなると保険の被害報告も大変です。まず、「何がなくなっているのか」を調べて書き出すだけでも大変な作業となります。
 
 そこで役に立つのがレシートです。買った物が「70ドル以上」とか「100ドル以上」だったときは、買ったものが何でもレシートを取っておくとか、支払いには金額の大小にかかわらずクレジットカードやEFTPOSを使う、というようにルールを決めておけば、何がなくなったのかをレシートや明細書と照らし合わせながら特定しやすくなります。特に服やアクセサリーなど身につけるものをたくさん持っている人には有効です。夏の今、どんな冬服がなくなったのか、すぐに判断するのはなかなか難しいものです。
 
 そしてこれが一番の目的ですが、レシートや明細書があることでその品を持っていたことと、価値を証明することができます。レシートも写真もないまま、「ノートパソコンが2台あった」「ブランドのハンドバッグが5個あった」と保険金請求をしても、保険会社の方もいろいろと調べるのですぐには保険金がおりない可能性が高いでしょう。レシートがなくても、クレジットカードやEFTPOSの明細などはオンラインで確認できるので、購入を証明できる方法でもあります。
 
 実際に最近あったケースですが、車上荒らしでノートパソコンを盗まれたお客様がレシートのコピーを付けて保険金請求をしたところ、翌日には保険金が支払われたという例があります。これなどレシートの威力です。ご参考ください。

 

高橋靖宏【たかはし・やすひろ】
Financial Adviser (FSP68982)

アクセレレイト・コンサルティング社所属。海外進出企業の医療及びセキュリティ・リスク・マネジメントのスペシャリストとして、海外で長らくアシスタンス会社に勤務。NZで初の日本人公認ファイナンシャル・アドバイザーとして、生命保険、医療保険、損害保険など各種保険商品とキウイセーバーを日本語でご提供しています。

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